【保存版】2026年行政書士法改正×総額表示義務:中古車販売店が守るべき「新・コンプライアンス」
2023年10月の「支払総額表示」の義務化に続き、2026年1月1日からは改正行政書士法が施行されます 。これにより、中古車販売における手続き代行のあり方が根本から変わります。
本記事では、販売店様が直面するリスクと、新制度に適合した業務フローについて解説します。
1. 2026年1月施行:改正行政書士法のインパクト
今回の改正で最も重要な点は、行政書士法第19条(業務の制限)に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加されたことです 。
これにより、これまで慣習的に行われてきた以下の行為が、法律違反となるリスクが明確化されました 。
- 「名目」を問わない規制: 「登録代行費用」や「車庫証明代行料」といった名目であっても、行政書士でない者が報酬を得て書類作成や申請代理を行うことは、原則として禁止されます 。
- 実質的な報酬の禁止: サービスの一環として「書類作成は無料」と謳っていても、他の費用(納車費用など)に書類作成の対価が含まれているとみなされれば、法違反となる可能性が高いと考えられます 。
2. 「支払総額表示」義務との兼ね合い
2023年10月から義務化されている「支払総額表示」では、登録手続き費用を総額に含める必要があります。改正法下では、この「総額」の内訳をより透明化することが求められます。
新制度に適合する価格構成の考え方
- 車両本体価格: 車両そのものの価格。
- 諸費用(法定費用): 税金や印紙代などの実費。
- 諸費用(手続き代行費用): ここには「行政書士への委託報酬」を計上します。
- 販売店様が書類の受け渡しや顧客対応を行う場合は、その事務作業に対する「事務手数料(サービスフィー)」として、行政手続き(書類作成・代理)とは明確に区分して設定する必要があります。
これまでは「登録代行費用」にまとめていたものを、実務実態に合わせて明確に分離・表示することを推奨します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
| 法定費用 | 税金、印紙代、証紙代、自賠責保険料など | 実費のみを計上 |
| 行政書士委託料 | 外部の行政書士に支払う「書類作成・申請代行」の報酬 | 行政書士へ支払う実費として計上 |
| 登録等事務手数料 | 販売店が行う「書類回収、顧客対応、スケジュール管理」の対価 | 書類作成とは無関係な「事務サービス」として設定 |
3. 今後の連携フロー
法令を遵守しつつ、スムーズな販売・納車を継続するための標準的なフローを再構築しましょう。
- 顧客への説明と同意:商談時に「行政手続きは専門家である行政書士に委託する」旨を説明し、総額に含まれる費用の内訳を明示します。
- 行政書士への正式な委託:販売店と行政書士の間で「業務委託契約」を締結し、個別の案件ごとに行政書士宛の委任状を顧客から取得します。
- 業務の切り分け:
- 販売店: 顧客からの書類回収、情報の伝達、納車。
- 行政書士: 申請書類の作成、官公署への提出、車検証等の受領。
4. 放置することのリスク
「今まで通りで大丈夫」という考えは、2026年以降、極めて危険です。 改正法により、違反した場合には刑事罰の対象となるだけでなく、コンプライアンス意識の欠如として販売店自体の社会的信用を大きく損なう恐れがあります 。
まとめ:透明性の高い経営が信頼を生む
「総額表示義務」と「改正行政書士法」への対応は、一見すると事務負担の増加に見えるかもしれません。しかし、手続きのプロである行政書士と正しく連携することは、業務の効率化と、何よりお客様に対する「安心・安全な取引」の証明となります。
2026年1月の施行を迎えた今でも、決して遅くはありません。業務フローの見直しと提携行政書士との契約整備を進めていきましょう。
(お問い合わせ先)
アイアグリー行政書士事務所
mail: info@iagree.jp
2026年改正行政書士法に対応した、中古車販売業者向けの業務効率化・法務支援サービスです。行政書士監修の「業務ひな形集」により、書類作成のコンプライアンス遵守とバックオフィスの仕組み化を同時に実現します。
